名久井岳

多彩なフルーツの産地、青森県県南地方

青森県南東部に位置する南部町や三戸町及び隣接する岩手県二戸市金田一は馬淵川によって運ばれた肥沃な土壌に恵まれており、また五戸町倉石や八戸市南郷を含めた地域は比較的温暖な気候と緩やかな丘陵地域が続く山間地ならではの寒暖差があることから、果樹栽培を中心に稲作や野菜栽培が盛んな地域です。

青森県県南、馬淵川流域で栽培される主なフルーツ

果樹栽培の中心はりんごで、南部町や隣の三戸町では、バナナ・パイナップル・みかん以外の木になる果物なら何でも収穫できるというほど、たくさんの種類の果物を栽培し、それぞれがとてもおいしいことが特徴です。

りんごから始まり、フルーツの多品種栽培へ

この地域では、古くは雑穀栽培や稲作、馬産が営まれていました。果樹栽培の歴史は、明治の始めに政府が殖産興業政策の一環として洋種果樹の生産を奨励したことに始まり、その中心になったのはりんごでした。アメリカから輸入した洋種果樹苗木は各府県に配布され、青森県では明治8(1875)年にりんごの苗木3本を県庁構内に植え付け、津軽地方と南部地方で栽培が始まりました。南部地方では土壌の性質から紅玉が好まれました。紅玉は酸味が強く、洋菓子などに合うと人気な品種です。

りんご栽培農家

りんごが大発展を遂げるのは、明治30年代の病害虫に悩まされた時期や、昭和初期の農業恐慌と呼ばれる農村苦難の時期を乗り越えたこと。それまでに培った栽培技術で自信がついていたうえ、りんごだけは値崩れしなかったことから栽培を拡大。「南部りんご」と好まれました。

紅玉の取入れ
紅玉の取り入れ(「写真で見る三戸町の百年」から転載)

また、津軽地方は稲作とりんごを専門に営む農家が多いのに対して、特に南部町では、北日本の太平洋側で春から夏に吹く冷たく湿った東よりの風「やませ」による冷害からのリスク分散として、りんごのほかにも様々なフルーツも栽培してきました。その後の農家さんたちのたゆまぬ努力の結果、今日ではりんごのほか、さくらんぼや桃、梨、ぶどう、ゼネラルレクラーク(洋梨)など季節ごとに楽しめる、フルーツの産地に発展。特に令和元(2018)年にデビューした青森県のさくらんぼ新品種「ジュノハート」は、これまでにない程の大玉と強い甘さが特長で注目されています。

主な果物 さくらんぼ

旬の食材を楽しめる贅沢

加工された食材は品質が安定しているので扱いやすく、味も安定していて通年で利用できます。一方で生の食材は、同じ農家さんの同じ食材であってもその年の気候などで出来が異なるので糖度も異なり、加工食材より日持ちもせず取り扱いが難しいのです。しかし、旬の食材は最高においしく、料理で味わうことは最高の贅沢です。

採れたての熟したフルーツをお菓子に

八戸の位置する青森県県南地方は、様々な種類の食材を愛情込めて育てる農家さんがたくさんいて、その農家さんとの距離が近くて採れたての熟したフルーツをお菓子にすることが出来る、とても恵まれた地域です。この地域の生産者に感謝をし、大切に育てられた果実本来の魅力を引き出してお菓子に仕上げてお届けする。ヤスヒロは、地域の食文化を大切に育んでいきたいと考えています。

果実本来の魅力を引き出し
沼畑総合ファーム株式会社 沼畑 俊吉さんがつくる『ジュノハート』を使った ジュノハートのショートケーキ梅内果樹園 梅内 道子さんがつくる『杏(あんず)』を使った 杏のティービス